生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ドメーヌ・シルヴィ・エスモナン
Domaine Sylvie Esmoninは、フランス・ブルゴーニュ地方のジュヴレ・シャンベルタン村に拠点を置く家族経営のドメーヌです。伝統と革新を融合させた力強く精緻なピノ・ノワールで知られます。かつては父ミッシェルがドメーヌを率い、娘のシルヴィが1998年に正式に継承。現在は彼女自身が栽培から醸造までを手がけ、全房発酵や天然酵母の使用など自然なワイン造りを重視しています。樽熟成にもこだわり、DRC、ルロワと同じフランソワ・フレール製の樽を使用していることでも知られています。
シルヴィ本人が1990年代にDRCの共同経営者オベール・ド・ヴィレーヌから直接助言を受け、その影響が今の醸造哲学に色濃く表れていると語っています。ブルゴーニュの男性中心の世界で女性醸造家としての地位を築いた先駆者の一人としても知られ、その丁寧な造りと芯のあるワインは、世界中のブルゴーニュ愛好家から高く評価されています。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。