生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ドメーヌ・ロベール・グロフィエ
Domaine Robert Groffier Père & Filsは、ブルゴーニュ・モレ・サン・ドニ村の名門で、シャンボール=ミュジニー1級「レ・ザムルーズ」を最も広く所有していることで知られます。現当主ニコラ・グロフィエは持続可能な農法を実践し、低収量を徹底。霜害を避けるためコルドン・ド・ロワ剪定を採用し、2016年の霜禍も免れました。醸造はキュヴェごとに全房発酵の比率を調整し、過剰抽出を避けつつ香りと複雑味を引き出します。発酵は低温浸漬後に約20日間行い、グラン・クリュは新樽30%から50%、村プルミエ・クリュや村名ワインでは15%から35%程度で柔らかさを表現。収穫前に畑で不要な房を徹底的に落とす「畑での選果」にこだわり、完璧なブドウだけを醸造に回す姿勢が品質を支えています。テロワールの個性を最大限に生かす造りで世界的に高い評価を得ています。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。