生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ドメーヌ・コンフュロン・コトティド
Domaine Confuron-Cotetidotはヴォーヌ=ロマネ拠点の家族経営のドメーヌ。17世紀から続く家系で、選抜増殖(セレクシオン・マサル)を重視し、遺伝的多様性を持ちつつ小粒で皮が厚い特徴を備えたクローン群「Pinot Confuron」でも知られています。約11haを所有し、グラン・クリュ、プルミエ・クリュそして4つの村名ワイン、ニュイ・サン=ジョルジュ、ヴォーヌ・ロマネ、シャンボール・ミュジニー、ジュヴレ・シャンベルタンを生産。化学除草剤を用いず耕起が中心で、収穫は茎を完熟させるため遅摘み、全房で2〜3週間の長いキュヴェゾン。樽熟は最長24か月で、村名の新樽10〜20%、グラン・クリュで最大50%。無清澄・無濾過で瓶詰。現在は兄弟イヴ&ジャン=ピエールが醸造を担い、イヴはポマールのドメーヌ・ド・クルセルの醸造長も務めています。
2007年、多くの生産者が早摘み、補糖を行う難しいヴィンテージとなる中、兄弟は完熟を待ち「全房発酵」と「遅摘み」を貫きました。イヴが「2007年が2000年代の最高のヴィンテージ」と公言する、熟したタンニンと複雑なアロマを持つ、力強いワインは、彼らの象徴となりました。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。