生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ドメーヌ・ジャック・プリウール
Domaine Jacques Prieurは、ブルゴーニュのムルソー村に本拠を置く歴史ある生産者で、特級畑(グラン・クリュ)から村名クラスまで幅広く手がける総合力の高いドメーヌです。赤白ともに生産し、コルトン、エシェゾー、クロ・ド・ヴージョ、ムルソー・ペリエールなど名高い区画を所有しています。醸造面では、区画ごとの個性を最大限引き出すことに重点を置いています。果実の完熟度を見極めて収穫し、必要最小限の抽出と新樽比率の調整により、力強さとエレガンスの両立を目指すスタイルが特徴です。
2000年代初頭、品質向上のためブルゴーニュの名醸造家ナディーヌ・ギュベルナ(Nadine Gublin)を醸造責任者に迎えたことにより、ドメーヌの評価は飛躍的に向上しました。
十分な潜在力を持ちながら過小評価されていたこのドメーヌは再び注目されるようになり、彼女の手腕は「眠れる巨人を目覚めさせた」と高く評価されています。伝統を重んじながらも現代的な感性を取り入れる姿勢が、多様なテロワールの表現力に結実しています。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。